計算知能・MM研究室概要

全体ミーティングの様子

計算知能・マルチメディア研究室は、2006年4月、延原が筑波大学に着任すると同時に設立した研究室です。メンバーも少しずつ増え、ここ数年は、20名前後での活動となっております。今年度(2023年度)は、博士課程学生6名,修士課程学生12名、学類生2名、そして私(延原)と事務補佐員の合計22名の体制です。

当研究室では、明るく、ポジティブで、やる気まんまんのメンバーを歓迎しております。興味があれば、いつでも見学に来てください。

学生居室は、現在、3E棟の3E307室と3E306の半分となっております。3E306の半分は、ドローン工房およびサーバールームとして活用しております。2022年に改修されたばかりの、とても綺麗なお部屋となっております。爽やかで快適な研究ライフが約束されております。
また、ここ最近はスマート農業関連で、筑波大学のT-PIRC農場(つくば機能植物イノベーション研究センター)とも連携しながら研究を進めております。大自然を相手に研究をしたい人にもオススメです。

3E307の学生居室の様子
T-PIRC農場と連携して運営している圃場の様子
3E30のドローン工房の様子

また、ラボメンバは学内および学外の機関から、厳しい選抜をくぐりぬけてきた精鋭達です。ラボメンバ間での交流は、これ以上ないというくらい、刺激的な環境です。世界を変える計算知能の新しい姿を夢見て活動を行う本研究室は、まさに、「計算知能の梁山泊」(パチンコではない) にふさわしいのではないかと思います。ぜひ、本研究室で多様なメンバとたくさんの交流をして、刺激的なアイデアを出してみてください。ここで一つお伝えしたい大切なことがあります:

本研究室では、どうでもいい雑談を大切にします

これは、私個人の経験に基づいた信念のようなものですが、一方で多くの研究者の方々に賛同いただけるものではないかと思います。これまで、本研究室から、いくつもの斬新なアイデアが飛び出しましたが、それらすべて「構えた議論」から発生したことはほとんどなく、どちらかといえば、真面目な議論をひとしきりした後、「あ〜あ、疲れた。そういえば話題変わるけど・・・」というリラックスした雑談の時に、出てくることが多かったような気がします。なので、皆さんも、ぜひたくさんの雑談をしながら、世界を変えるアイデアの着想に至る、そんな体験をしてほしいと思っております。

研究室の大局的な戦略について

世の中を快適にするマルチメディアのスーパーインフラを作り上げる。人知れず、知的に。

これが,本研究室の大局的な研究戦略になります.この目標の下、日夜研究に取り組んでいます。
より具体的には、インターネット上を流れる膨大で様々なメディア(テキスト、画像、音など)や、それを生み出すデバイス、消費するデバイスを利用して、いかに人々の生活を「本質的」によりよいものにしてゆくのかを、産業としての視点、また実用から基礎理論の視点で、幅広く研究しています。

大局的な戦略の後半部分が実は重要で、ここには暗に色々な意味を込めております(私個人も、たまに忘れるかもしれないので、メモの意味もこめて、ここに書いておきます)。イメージで言えば、左の図のような感じです。特に、クイズをやっているわけではなく、書くと長くなるので、この程度にしているだけです。この戦略の後半部分に興味がありましたら、ぜひ声をかけてください。

このような戦略の下、本研究室では、農業・災害用のドローンの機体設計・開発および画像センシング、次世代学習支援、P2Pインフラを利用した新たな産業創出など、実用の視点では、スマート端末を対象としたレコメンデーションのアプリケーション開発、マルチエージェントシミュレーション技術、超解像技術など、を取り扱っています。もちろん、コンピュータサイエンスの基礎となる離散数理に関する研究も大切にしています。我々の研究室では、このような数理論理的な思考を大切にしつつ、それらを武器に様々な分野に切り込んでゆける人材を輩出することも目標にしています。

以下は関連する研究のキーワードになります.

本研究室で取り組んでいる研究のキーワード
  • ドローンの設計・開発およびその応用
  • ウェブ/ソーシャルサービスにおけるインテリジェンスの追求
  • スマートデバイスを対象としたアプリケーション開発
  • オープンソース、P2Pインフラを利用した産業創出(Bitcoin, 分散認証)
  • 機械学習/シミュレーション/マルチエージェント
  • 離散数学など
  • 計算知能(人工知能,ニューロ,ファジィ,遺伝的アルゴリズム,カオス,フラクタル,複雑系など)

「研究する」ということ

自分自身の興味の持てる対象について、じっくりと 、そして経済的なバックアップを受けながら研究できる期間というのは、おそらく、皆さんのこれからの長い人生において、学類の卒業研究、大学院の修士および博士課程の期間しかないと思います。

せっかく1度しかない人生、1度しかない学生生活。自分の興味のある対象に徹底的に挑戦してみましょう。 現時点で、挑戦すべき対象がでわからない場合(おそらくほとんどの方がこれに該当するでしょう)、研究室でじっくり、ゆっくり話し合ってゆきましょう。 きっと、素晴らしい何かが見つかるはずです。常に、夢と希望とロマンを持ち、情熱的に取り組んでゆきましょう! 私の尊敬する研究者の1人 Stephane Mallat は、こう言っています。

自分の考えはうまく行くと確信するほどに情熱的でなければならない。そうすれば、結局はうまく行くだろう」

すばらしく核心をついた台詞だと思いませんか?